もしも、私の背中に翼があったなら。(短編)
「じっとしろよ!!!」
抵抗する私の顔やお腹をりょうは何度も殴った。
幸せから
一気にまた逆戻り……
「あいつがどうなってもいいのか?」
口の中は血の味がした。
涙を流しながら
怖い目をしたりょうを見る。
『りょう……何をするつもりなの!?』
「なんもしねーよ。」
りょうは悪い顔で笑う。
「ただ……もうお前には触れさせない。お前を取り戻すためなら…俺はあいつに何だってするよ。」
りょうは私の服を荒々しく脱がして
怖がる私の身体を撫でた。
『お願い、りょう!!!あの人には何もしないで!!』
私の大好きな人……
手を出さないで。
「ああ、しないよ。お前がここにいるならな。」