もしも、私の背中に翼があったなら。(短編)
「実は……話がある。」
話………?
いつになく真剣な表情向井さんに不安を感じた。
何…………別れ話?
なんだか怖くなって、私は向井さんの顔を不安げに見ることしかできなかった。
今日の向井さんは
服装もきちっとしてきているせいか、より格好いい。
笑ってよ……
ドキドキと不安が入り混じる私の心の中
そんな私の気持ちも知らずに、向井さんは真っ直ぐな瞳で言った。
「結婚して下さい。」
『…………へ?』
拍子抜けの私…
きっとビックリしすぎて間抜けな顔してるよ。
『今…なんて………?』
「俺と結婚してほしい。ずっと一緒にいたいし、守っていきたい。絶対幸せにするから。」
ねえ、向井さん
知ってる?
私………もう十分幸せだよ?