もしも、私の背中に翼があったなら。(短編)
私は嬉しくて
嬉しくて
泣きながら頷いた。
『よろしくお願いします。』
私、絶対忘れない。
こんなに自分を想ってくれる人がいること。
愛してくれる人がいる喜びや幸せ。
そのあと、
家に帰ってから私と向井さんは愛し合った。
いつもより少し激しいキス…
そのキスは唇から耳、首、胸………
私の全身にちりばめられて
私はその愛を味わいながら声を漏らした。
私がこの幸せにたどり着くまでの道のりは
きっと間違ってはいなかった。
いつも私を心配してくれた向井さん。
私を助けてくれた
愛してくれた
向井さんと繋がっている間も、ずっと今までの向井さんの愛を思い返していた。
「………美沙ちゃん…俺………もうやばいよ。」
荒くなった息遣いの向井さんに私も興奮を抑えきれない。
『私も………もうだめ。』
私たちは名前を呼び合いながら………
愛をかみしめた。