最後の恋って、なに?~Happy wedding?~

  ビックリ、した。
 
 あまりに突然で、想像もしてなかった告白だから……言葉も出てこない。瞬きすら忘れてしまうほどに。

 同時に頭に浮かぶ。

 どうしてそうなった? って。


「急にごめん。困らせたよな」

 何も発していないのに、返答に困っていたのを表情で読み取ったのか苦笑いを浮かべながら撤回された。

 確かに……困ってはいる。だってまさかそんな事があるなんて、微塵も思ってなかったから。
 だからどうして?

「どうして、そうなったの……?」

 気付けば口に出していた。
 
 戸惑いを見せながら言いづらそうにする凪。

「別れて知った、瑠歌の優しさに触れた……から」

 優しさ……
 凪にはそう映っていたの?

「今更こんなの、勝手だって言うのはわかってる! だからもう一度付き合ってくれなんて言わない。俺にそれを言う権利はないから。だけど……どうしても自分の気持ちを伝えたかったんだ」

 また『ごめん』と頭を下げられては、どう答えるべきか言葉に詰まってしまう。

 凪は私じゃなくて茉莉愛ちゃんを選んだ。彼女の事が好きだったはず。
 それなのに───

「本当に……今更だよ……」
「瑠歌……」


 凪から視線を外し、自分の片腕をギュッと掴みながら本音が零れる。


 付き合いたいとは言えないけど好きって気持ちは言いたかった、なんて……そんなの、私は何て返せばいいの?
 
 私は凪の事―――
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