優しい風
中は機械の音しかしてなくて、
回りの医師も看護師も
静かに仕事をしていた。
何か言いたそうなので、
看護師さんに
呼吸器を少しだけ外してもらった。
「愁…。私よ、杏だよ。
解る?聞こえてる?」
愁は苦しそうに
呼吸をしながら頷いた。
私は既に泣きそうだった。
「…はぁ、はぁ…杏。
…夢、叶えろよ。
途中…で、投げ出すなよ。
…はぁ…杏なら、
きっと…出来るから…
諦め…んな…」
「うん、叶えるよ!
自分のやりたい事ちゃんとやるから…
愁…生きて、
私の未来、ちゃんとみてよ。」
「…はぁ…解ってるよ…
ちゃんと見る…見てる…
ゴホッ、ゴホ、はぁ…
ちゃんと、見てる…」
愁は咳き込みながらそう言った。
「愁!」
回りの医師も看護師も
静かに仕事をしていた。
何か言いたそうなので、
看護師さんに
呼吸器を少しだけ外してもらった。
「愁…。私よ、杏だよ。
解る?聞こえてる?」
愁は苦しそうに
呼吸をしながら頷いた。
私は既に泣きそうだった。
「…はぁ、はぁ…杏。
…夢、叶えろよ。
途中…で、投げ出すなよ。
…はぁ…杏なら、
きっと…出来るから…
諦め…んな…」
「うん、叶えるよ!
自分のやりたい事ちゃんとやるから…
愁…生きて、
私の未来、ちゃんとみてよ。」
「…はぁ…解ってるよ…
ちゃんと見る…見てる…
ゴホッ、ゴホ、はぁ…
ちゃんと、見てる…」
愁は咳き込みながらそう言った。
「愁!」