優しい風
「あの…愁は?」

「まだ霊安室。
もうすぐ一緒に帰るけど、来る?」

「はい、お願いします…。」

「解った。」

そう言うと、お兄さんは
あっちへ行ってしまった。

私は溜め息をついた。

本当に…いなくなっちゃったんだ。

まだ実感が沸かないよ。

今でも、愁が私の名前を呼んで、
近くに居て、笑ってる気がする。
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