優しい風
ある日。

俺は学校から帰って
ベッドで休んでいたら、
美咲がやって来た。

「愁兄~。一緒に遊ぼうよ。」

「今日はダメ。
学校キツいんだぞ。」

「同じことしかやってないくせに。」

「体力が違うでしょーが。」

「ちぇ、だって暇なんだもーん。」

「友達は?」

「これから塾だって。
やっぱり意識してんだね、来年を。」

「美咲は、どこの学校行くんだ?」

「まだなぁんにも。」

「そか。…焦らずにな。」

「うん。ありがと。」

俺は高校には通えそうにない。

今でさえいっぱいいっぱいなのだ。

体力がもたない。
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