優しい風
そんなある日。

俺は杏と自分の部屋で
話していた。

「杏の家族は、どんな人たちなの?」

「う~ん、そうねぇ。
性格的には
おおらかな人が多いかな。
楽天的っていうか。」

「いいね。」

「うん。
唄が大好きでね、
歌ってれば幸せって
いう人たちだから。」

「杏は、唄好きなの?」

「好きよ。
家族とカラオケ
なんてしょっちゅう。」

「へぇー、俺カラオケとか
した事ないから
うらやましいな。」

「あ…そっか。」

俺はカラオケのような
うるさい場所には
行けないし、行かない。

だからなおさら
普通の人達がうらやましい。
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