優しい風
ふと、小学生だった
自分を思い出した。

ナオとの出会いだ。

周りでクラスメイトが
楽しそうにはしゃいでいるのを
俺は遠巻きに見ていた。

母親に言われて、
激しい運動を禁止されていたから。

するとナオが手を引っ張って
遊びに連れて行ってくれたんだ。

何でそうしたのか訊くと、
ナオはこう言った。

「愁が寂しそうにしてたから。」

俺は結構感情が顔に出るらしい。

俺はその出来事が嬉しくて、
ナオと友達になった。
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