優しい風
ある日。

放課後に先生と面談があった。

修学旅行の事について。

先生は頭ごなしに反対せず、
まずは俺の希望を訊いてきた。

「…俺は、行きたいです。
だけど、皆に迷惑が
かかるって考えたら
やっぱり…無理かなって。」

「諦めるなよ。
高校だって行けるか解らないんだし、
今のうちに思い出作っとけ。な。」

「…解りました。」

「お金は一応積み立ててる訳だし、
迷惑とか考えなくったっていいんだよ。
楽しめ。」

「はい。ありがとうございます。」

良い先生に出会えたと思う。

俺は会議室を出て帰った。
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