蒼、俺の事だよ。何か?
「馬鹿じゃねぇの?」







泣きたい。私だって好きでこんなことしているわけじゃない。



美雪ちゃんが意地悪く笑ってもう敵わない。





「義姉ちゃん」
















今までとは違った呼び方に違和感を覚える。私は耳を疑う。






こんな子、私の妹じゃない。













美雪が笑って伸びをし、言う。
















「もういいかなー?」










何が?



急な展開についていけないよ。















「おいで。」「亮……!」







「姉ちゃん。」






後ろに亮がいた。弟まで何かを企んでいるの?







誰を信じたらいいの?もう葵しか信じらんないじゃん!




弟が





「僕の彼女。」









美雪が笑う。




どういうこと?








「は?二股なんてあんたねえ!」












「嘘よ。ただのゲーム。言ったでしょう?」



「龍君に頼まれてちょっとした遊び。面白いね。」







察するのに少し間が開いた私は解り切ったほどのバカだけれど。





葵まで巻き沿いに?私だけでよかったじゃない。










ふつふつと感情がこみあげてくる。






「いい加減にしろよ。」
















葵が怒る。












「俺らに関係ないこと仕組むなよ!」











「こんなの迷惑でしかない。」




私なんかとセットでからかわれて腹が立ってるのかもしれない。ほんの少し傷ついた。











でも、嬉しかった。











「蒼だって迷惑だし、俺らはお前らとは関係ない。」





嬉しい。そう思ったら急に力が抜けて。










「蒼!?」








私は意識を手放した。
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