視えるだけじゃイヤなんです!
「ええ。本当に似た者同士の双子なのよ。お互いがお互いのことを思って、それでたまにすれちがっちゃうのね」
あたしはなんとなくわかっちゃう気がした。確かに昭くんは透くんのことになるとすごく心配性になるし、透くんはそんな昭くんの態度にちょっとだけイライラしているみたいだった。
あたしもお兄ちゃんとはよくケンカをする。けっきょくあたしの方が負けちゃうんだけど、きっと同い年の兄弟だったらもっとこじれちゃうんだろうな、なんて。
「はい、お待たせ!」
そうこうしているうちに、楓さんがスイーツを運んできてくれる。
うわ、すっごい!
めっちゃおいしそう!
「あー! そうそうコレコレ! このデラックスチョコバナナイチゴスペシャルパルフェ! すんごくおいしいのよ!」
早口言葉みたいなメニューをすらすらと唱えた覚さんは、目をかがやかせた。
あたしはオレンジとレモンの二層ムース。細かくクラッシュされたライムゼリーがキラキラ光って、宝石みたいですごくキレイ。
覚さんはスマホでパシャパシャ写真を撮ると、長いスプーンを手に取った。
「さ、食べましょ! まずは食べて、それからゆっくり話しましょうね!」
相変わらずハイテンションの覚さんは、うれしそうにスプーンで生クリームをごそっとすくい、口に運び始めた。
あたしもスプーンでひとすくい。
うん、おいしい! さっぱりしてて食べやすい。ほんのりミントの香りもして、なんだか一気に夏! だ。
「で、ここみちゃん」
「んっ……ふぁい」
口の中にムースをほおばりすぎてたあたしは、あわてて飲みこんで返事をする。
「今日は、どんなご用事だったの?」
あたしは一度スプーンを置いた。
……言わないと。せっかく昨日覚悟を決めたんだもの。
「今日は、覚さんに用があってきました」
あたしはなんとなくわかっちゃう気がした。確かに昭くんは透くんのことになるとすごく心配性になるし、透くんはそんな昭くんの態度にちょっとだけイライラしているみたいだった。
あたしもお兄ちゃんとはよくケンカをする。けっきょくあたしの方が負けちゃうんだけど、きっと同い年の兄弟だったらもっとこじれちゃうんだろうな、なんて。
「はい、お待たせ!」
そうこうしているうちに、楓さんがスイーツを運んできてくれる。
うわ、すっごい!
めっちゃおいしそう!
「あー! そうそうコレコレ! このデラックスチョコバナナイチゴスペシャルパルフェ! すんごくおいしいのよ!」
早口言葉みたいなメニューをすらすらと唱えた覚さんは、目をかがやかせた。
あたしはオレンジとレモンの二層ムース。細かくクラッシュされたライムゼリーがキラキラ光って、宝石みたいですごくキレイ。
覚さんはスマホでパシャパシャ写真を撮ると、長いスプーンを手に取った。
「さ、食べましょ! まずは食べて、それからゆっくり話しましょうね!」
相変わらずハイテンションの覚さんは、うれしそうにスプーンで生クリームをごそっとすくい、口に運び始めた。
あたしもスプーンでひとすくい。
うん、おいしい! さっぱりしてて食べやすい。ほんのりミントの香りもして、なんだか一気に夏! だ。
「で、ここみちゃん」
「んっ……ふぁい」
口の中にムースをほおばりすぎてたあたしは、あわてて飲みこんで返事をする。
「今日は、どんなご用事だったの?」
あたしは一度スプーンを置いた。
……言わないと。せっかく昨日覚悟を決めたんだもの。
「今日は、覚さんに用があってきました」