拝啓、もう好きと伝えれない君へ。
「ごめん。

私やっぱり次の電車で行くね。」

そう言ってトイレに行こうとすると

颯太くんに手を引っ張られた。

そして気がつくと

抱きしめられていた。

抱きしめられていると

気づいたのは5秒後のこと。

「·····ちょっとー何?」

私は誤魔化しながら言った。

「泣いてるから。

俺が必要かと思って。」

颯太くんからは香水の匂いがした。

やっぱり颯太くんはチャラい。

私はそう思った。
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