拝啓、もう好きと伝えれない君へ。
そんなことを言われても

頭の中は冬馬でいっぱいで

私は涙が溢れていた。

「場所変えよっか。」

颯太くんはそう言って

私の手を引いて

反対行きの電車に乗った。

そして次の駅で降りて

カラオケボックスに行った。

男女二人でカラオケボックスなんて

ありえないって

思われるかもしれないけど

今の私には深く

考える余裕なんてなかった。
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