拝啓、もう好きと伝えれない君へ。
「今日はどこに行く?」

そう言われてまた振り出しに戻った。

「だから分かりません。」

私は素っ気なく答えた。

「じゃあ俺の好きなところでいい?」

「勝手にどうぞ。」

私はこの言葉を

後悔することになる。

「じゃあ行こ。」

そう言って自然に手を引かれた。

でもなんでかな。

暖かい手は

·····嫌じゃなかった。
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