拝啓、もう好きと伝えれない君へ。
そんなことどうでもいい。

どうか冬馬が

無事でありますように。

私の頭はそれしか考えてなかった。

2時間後、手術室の

扉が開いた。

奥から先生がでてきた。

「手は施しましたが·····」

嘘だ。

嘘だ嘘だ嘘だ。

私は涙も出なかった。

「冬馬に会わせて下さい·····」

何とかそれだけ言った。
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