拝啓、もう好きと伝えれない君へ。
第二章

1

今日も磯崎は

私と一緒の電車に乗るのだろうか。

淡い期待を抱きながら

私はホームで電車を待った。

「うさぎちゃん♡」

そんな聞き慣れないあだ名で

呼ばれ目の前にいるのは

颯太くんだった。

そして後ろから磯崎もやって来た。

「おはよう。」

私が挨拶すると

磯崎は思い出したように言った。

「そうだ。

颯太は全部知ってるから

気にしなくていいよ。」
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