好きって言ったら悪いかよ?
昂輝はこちらを一度も振り返ることなく、昇降口を出てどんどん先へと歩いて行ってしまう。
このままじゃダメだ。
昂輝もちゃんと、好きだって言ってくれたんだから。
わたしも、言わなくちゃ。
心の中でただ思っているだけでは、相手に一生伝わらない。
【アイツと両想いになれますように】
この願いは、やはり自分の力で叶えるものだ。
神頼みするようなことじゃない。
神様じゃなく、わたしにしか叶えられない。
「待って、昂輝!!」
わたしは、昂輝を追って走り出す。