好きって言ったら悪いかよ?
「昂輝……っ!」
「ひよ……って、うわっ!」
わたしは、昂輝に後ろから抱きついた。
「どうした? いきなり」
「ねぇ、昂輝。わたしの話も聞いて?」
「うん?」
昂輝がわたしのほうへ、くるりと身体を向ける。
「話って……?」
「あっ、あのね……」
心臓がバクバクと大きな音を立てて、内側から胸を叩く。
「短冊に『アイツと両想いになれますように』って書いてたけど。その“アイツ”っていうのは……実は、昂輝のことなの」
「……え、俺!?」
自分の顔に人差し指をさす昂輝に、わたしは頷く。
「わたしも小学生の頃からずっと……昂輝のことが好きでした」