好きって言ったら悪いかよ?
「おっ! 今日は頑張るねぇ、ひよこちゃん」
だが、いくら頑張っても自分より20cm以上身長の高い昂輝に簡単に手が届くはずはなく。
「ははっ。必死に短冊を取り返そうとする陽和、まーじかわい……」
「……え?」
昂輝、最後のほうなんて言ったの?
「ってやべ。つい口が滑った。ゴホッゴホッ」
「ん? 急に咳き込んで、どうしたの? 昂輝……大丈夫?」
「どっ、どうもしねぇし。俺は、大丈夫だから」
わたしが昂輝の顔を覗き込むと、ふいっと顔を逸らされてしまった。
今、昂輝の顔がほんの少し赤くなっていたような……? 気のせい?
「それより、お前の願い事……。
『アイツと両想いになれますように』だって……?!」