エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい～すべてをかけて君を愛し抜く～

「由香里様、おつらい話だったでしょうにご協力いただけるとのこと、心より感謝いたします。どんな結末になろうとも、必ず事実を明らかにすることをお約束します」

「お願いします」

　それから料理の注文を済ませ、料理が運ばれてきてから私たちは今後について話し合った。


「だいぶ長居してしまいましたね。お店の方たちにしたら、迷惑でしたよね」

「それに関しては心配に及びません。店主と亡くなった父は仲が良く、昔から家族で贔屓にさせてもらっていたので、融通が利くんです」

「そうだったんですね」

　由香里たちと別れてバス停まで向かう道中、木嶋さんは「万が一に誰かに話を聞かれないよう、一番奥の部屋に通してもらいました」と続けた。

　だからゆっくりと話せるお店を探していたら、あの店を教えてくれたんだ。

「ありがとうございました」

「いいえ、こちらこそ由香里様に話してくださって感謝しております。本当におふたりにご協力いただけて心強いです」