エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
「ですから歩く時は隣でお願いします」
頭を下げてお願いをすれば、彼は小さなため息を漏らした。
「たしかに黒スーツの男が周囲を警戒して後ろをずっとついて歩いていたら、高貴な方だと勘違いされて逆に変な輩に狙われる可能性もございますね。わかりました、紅葉様のご要望通りにいたします」
「ありがとうございます」
よかった、これで外出への懸念がひとつ減った。だけどこれはいい機会では? この際だから思っていることを言ってもいいかな。
久次さんと結婚する以上、護衛はずっとつくのだから彼とは長い付き合いになる。だったら最初が肝心だ。
木嶋さんの様子を窺いながらどう切り出すか頭を悩ませていると、私の考えていることがわかったのか、彼は再びため息を零した。
「この際ですので、ご不満に思っていることがございましたらおっしゃってください」
「いいんですか?」
思わず大きな声が出てしまうと、木嶋さんは驚いたようで目を見開いた後、初めて口元を緩めた。
頭を下げてお願いをすれば、彼は小さなため息を漏らした。
「たしかに黒スーツの男が周囲を警戒して後ろをずっとついて歩いていたら、高貴な方だと勘違いされて逆に変な輩に狙われる可能性もございますね。わかりました、紅葉様のご要望通りにいたします」
「ありがとうございます」
よかった、これで外出への懸念がひとつ減った。だけどこれはいい機会では? この際だから思っていることを言ってもいいかな。
久次さんと結婚する以上、護衛はずっとつくのだから彼とは長い付き合いになる。だったら最初が肝心だ。
木嶋さんの様子を窺いながらどう切り出すか頭を悩ませていると、私の考えていることがわかったのか、彼は再びため息を零した。
「この際ですので、ご不満に思っていることがございましたらおっしゃってください」
「いいんですか?」
思わず大きな声が出てしまうと、木嶋さんは驚いたようで目を見開いた後、初めて口元を緩めた。