エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
「どうかされましたか? 紅葉様」
「あ、いいえ。おいしいなぁって思って」
再び手を動かしてオムレツを口に運んでいく。
静馬さんに呼び捨てされたら、心臓が止まってしまいそうだから、お願いしないでおこう。ただ、最後に楽しい時間を過ごして今日までの感謝の思いを伝え、そして作ったネクタイピンをプレゼントしたい。
これから静馬さんは退職の手続きなどで、SP会社に出社する。その間、私は由香里と会う約束をしていた。
そして再び夜に待ち合わせをして、最後にふたりで食事をする予定となっている。
「それでは紅葉様、お気をつけて」
「はい、静馬さんも」
玄関で彼を見送るのもこれで最後。明日から静馬さんがこの家に来ることもないんだ。
「また夜に」
「はい」
鼻がツンとなりながらも、笑顔で彼を見送った。
ひとりになった部屋はとても静かだった。トボトボと自分の部屋に戻り、タンスの引き出しに大切にしまってある指輪のケースを取り出した。
「あ、いいえ。おいしいなぁって思って」
再び手を動かしてオムレツを口に運んでいく。
静馬さんに呼び捨てされたら、心臓が止まってしまいそうだから、お願いしないでおこう。ただ、最後に楽しい時間を過ごして今日までの感謝の思いを伝え、そして作ったネクタイピンをプレゼントしたい。
これから静馬さんは退職の手続きなどで、SP会社に出社する。その間、私は由香里と会う約束をしていた。
そして再び夜に待ち合わせをして、最後にふたりで食事をする予定となっている。
「それでは紅葉様、お気をつけて」
「はい、静馬さんも」
玄関で彼を見送るのもこれで最後。明日から静馬さんがこの家に来ることもないんだ。
「また夜に」
「はい」
鼻がツンとなりながらも、笑顔で彼を見送った。
ひとりになった部屋はとても静かだった。トボトボと自分の部屋に戻り、タンスの引き出しに大切にしまってある指輪のケースを取り出した。