冷徹御曹司は過保護な独占欲で、ママと愛娘を甘やかす
十二月中旬、冷えるけれどくっきり晴れたこの日、私と豊さんは結婚式を挙げた。
軽井沢の小さなチャペル。
参列者は私の両親と藍、笛吹社長だけだ。作田くん夫妻から電報が来ているし、中安夫人からはそっとお祝いのお手紙をもらっている。
「未来ちゃん可愛い!」
身内だけなので、中庭で式前からドレスで歓談できるのだけれど、みんなが未来にくぎ付けだ。
未来は白のレースをふんだんに使ったふわふわのドレスを着ている。ふたつに結ぶのが精いっぱいのぽわぽわと薄い髪の毛には白のリボンをたくさんつけてもらった。
なお、このリボンを未来は外したくてしょうがないのだけれど、式場のメイクさんや私が「似合うよ」「リボンしてた方が可愛いな」と必死におだててつけてもらっている状態なので、式の途中にむしり取ってしまう可能性は大。
みんなにちやほやとされて、現在の未来は上機嫌だ。この機嫌が式の最後まで持ってくれればいいのだけれど。
「明日海」
神父さんや司会の男性と打ち合わせを済ませてきた豊さんがそこに合流する。
「豊さん、やっぱりタキシードが似合いますね。すごく素敵です」
私は黒のタキシード姿の豊さんを惚れ惚れと見つめた。背が高く、顔立ちがはっきりしているので何を着ても格好いいのだけれど、こうした正装は本当に様になる。
「未来も可愛いでしょう。今日はたくさん、写真を撮りましょうね。未来が機嫌がいいうちに何枚か撮っておきたいな」
「明日海」
豊さんが私の前に回り込んで、じっと見つめてくる。
軽井沢の小さなチャペル。
参列者は私の両親と藍、笛吹社長だけだ。作田くん夫妻から電報が来ているし、中安夫人からはそっとお祝いのお手紙をもらっている。
「未来ちゃん可愛い!」
身内だけなので、中庭で式前からドレスで歓談できるのだけれど、みんなが未来にくぎ付けだ。
未来は白のレースをふんだんに使ったふわふわのドレスを着ている。ふたつに結ぶのが精いっぱいのぽわぽわと薄い髪の毛には白のリボンをたくさんつけてもらった。
なお、このリボンを未来は外したくてしょうがないのだけれど、式場のメイクさんや私が「似合うよ」「リボンしてた方が可愛いな」と必死におだててつけてもらっている状態なので、式の途中にむしり取ってしまう可能性は大。
みんなにちやほやとされて、現在の未来は上機嫌だ。この機嫌が式の最後まで持ってくれればいいのだけれど。
「明日海」
神父さんや司会の男性と打ち合わせを済ませてきた豊さんがそこに合流する。
「豊さん、やっぱりタキシードが似合いますね。すごく素敵です」
私は黒のタキシード姿の豊さんを惚れ惚れと見つめた。背が高く、顔立ちがはっきりしているので何を着ても格好いいのだけれど、こうした正装は本当に様になる。
「未来も可愛いでしょう。今日はたくさん、写真を撮りましょうね。未来が機嫌がいいうちに何枚か撮っておきたいな」
「明日海」
豊さんが私の前に回り込んで、じっと見つめてくる。