バレちゃダメ?!絶対秘密の片想い!
いつも通りの日常
「ねえ、辻村さん。」
「えっ、なあに?」
「このクラスで一番カッコイイ男子、誰だと思う?」
「え〜っと…。」
私がクラスの女子に聞かれたことにすぐに答えられないのは、私が片想いをしている人がいるからだ。
「やっぱり黒須くんだよね〜!」
「そうだよね!辻村さんもそう思うよね?」
「えっ、あ、うん。私も黒須くんだと思うな…。」
「やっぱり?黒須かっこいいよね!さすが『クールな黒王子』って感じだよね!」
「辻村さんありがとう。」
「う、うん…。」
黒須くんは優太くんと同じ陸上部に入っていて、エースだ。なんでも完璧にこなしちゃうことから『クールな黒王子』なんて呼ばれている、校内で1番の人気者。
「ゆな〜!」
「あ、ゆめ!おはよう。どうしたの?今日は随分ご機嫌じゃん!」
「えっ、わかっちゃった〜?実はさ…」
同じクラスで、小学校の頃からいつも一緒にいる親友ー鈴宮夢(すずみやゆめ)は、お互いなんでも言い合える、最高の親友なんだ!
「辻村ー。」
「はーい!ちょっと待っててー。」
「ほらゆな行っておいで。彼氏が呼んでるよ♪」
「だから彼氏じゃなくて、片想いだってば〜!」
「分かった分かった。早く行っておいでよ♡」
もうゆめってば。彼氏じゃないっていつも言ってるのに。
「霧島くんおまたせ。何か用?」
「辻村。急に呼んでごめんな?」
「ううん。平気だけど、何かあったの?」
「あ、そうそう。こないだの委員会の資料なんだけどさ…。
「あ、ここは資料1のここに書いてあると思うよ。」
「じゃあここは…。」
私と優太くんは2人で学級委員をやっていて、頼ったり頼られたりしているんだ。私にとってこの時間はとっても幸せ!
「あっ、そういうことか…。辻村いつもありがとな!」
「どういたしまして。」
今日も話せた!ラッキー!委員会ありがとう♪
「お、ゆなどうだった?」
「そんな大したことじゃないよー」
「ゆなって、成績いいしみんなに頼られてるよね〜!いいなぁー。」
「ありがとー。ゆめ大好きっ!」
「ありがとう。私もゆなのこと大好きだよー!」
「あっ、もうチャイムなるじゃん!またねー。」
えーっと。次の教科は…数学か。教科書とノートを用意しなくちゃ。
「ゆな。」
「ハルキ?何かあったの?」
「別に何かあった訳じゃねーけど、シャーペンと消しゴム貸してくんね?」
「うん、いいよ。予備のペンケースあるし、今日1日それごと貸してあげるよ。放課後に返してね!」
「ありがとなー!サンキュー。」
ハルキこと椎名陽輝(しいなはるき)は、私の幼なじみで家が隣。教室でも席が隣だから、こうやって何かを貸したりすることは珍しいことではない。
♪キーンコーンカーンコーン
コーンキーンカーンコーン
チャイムが鳴ってみんなが席に慌てて座っているのもいつもの光景。私は板書をノートに綺麗に分かりやすくまとめるのが好きで、特に数学の時間は忙しい。
なんだかんだで授業を終えて、次の時間は美術だ。
「ゆな〜。一緒に美術室行こ〜!」
「うん♪」
「…。ゆなって美術の時はほんとに嬉しそうだよね〜!」
「そ、そうかなぁ〜?霧島くんと席が背中合わせだからかな?」
「わっ、でた!ゆなの乙女モード。」
「そんなんじゃないよ!ゆめだってそういう時しょっちゅうあるじゃん♪」
「うっ、ゆなってば〜!私が海くんを好きって知った時は、ゆなの方が乙女モードだったじゃん?」
「もうあの時の話はいいってば!」
こんな感じで、私とゆめは教室移動を共にしている。
ゆめの好きな海くんー渡瀬海(わたせうみ)くんは、霧島くんの親友でクラスでも人気者。しかもとってもイケメンだから、ファンクラブまであるらしい。
そんなこんなでいつもどうりの毎日が過ぎていく。と思っていた。この時の私はその1ヶ月後とんでもない毎日になるなんて、想像すらしてなかったんだ……。
「えっ、なあに?」
「このクラスで一番カッコイイ男子、誰だと思う?」
「え〜っと…。」
私がクラスの女子に聞かれたことにすぐに答えられないのは、私が片想いをしている人がいるからだ。
「やっぱり黒須くんだよね〜!」
「そうだよね!辻村さんもそう思うよね?」
「えっ、あ、うん。私も黒須くんだと思うな…。」
「やっぱり?黒須かっこいいよね!さすが『クールな黒王子』って感じだよね!」
「辻村さんありがとう。」
「う、うん…。」
黒須くんは優太くんと同じ陸上部に入っていて、エースだ。なんでも完璧にこなしちゃうことから『クールな黒王子』なんて呼ばれている、校内で1番の人気者。
「ゆな〜!」
「あ、ゆめ!おはよう。どうしたの?今日は随分ご機嫌じゃん!」
「えっ、わかっちゃった〜?実はさ…」
同じクラスで、小学校の頃からいつも一緒にいる親友ー鈴宮夢(すずみやゆめ)は、お互いなんでも言い合える、最高の親友なんだ!
「辻村ー。」
「はーい!ちょっと待っててー。」
「ほらゆな行っておいで。彼氏が呼んでるよ♪」
「だから彼氏じゃなくて、片想いだってば〜!」
「分かった分かった。早く行っておいでよ♡」
もうゆめってば。彼氏じゃないっていつも言ってるのに。
「霧島くんおまたせ。何か用?」
「辻村。急に呼んでごめんな?」
「ううん。平気だけど、何かあったの?」
「あ、そうそう。こないだの委員会の資料なんだけどさ…。
「あ、ここは資料1のここに書いてあると思うよ。」
「じゃあここは…。」
私と優太くんは2人で学級委員をやっていて、頼ったり頼られたりしているんだ。私にとってこの時間はとっても幸せ!
「あっ、そういうことか…。辻村いつもありがとな!」
「どういたしまして。」
今日も話せた!ラッキー!委員会ありがとう♪
「お、ゆなどうだった?」
「そんな大したことじゃないよー」
「ゆなって、成績いいしみんなに頼られてるよね〜!いいなぁー。」
「ありがとー。ゆめ大好きっ!」
「ありがとう。私もゆなのこと大好きだよー!」
「あっ、もうチャイムなるじゃん!またねー。」
えーっと。次の教科は…数学か。教科書とノートを用意しなくちゃ。
「ゆな。」
「ハルキ?何かあったの?」
「別に何かあった訳じゃねーけど、シャーペンと消しゴム貸してくんね?」
「うん、いいよ。予備のペンケースあるし、今日1日それごと貸してあげるよ。放課後に返してね!」
「ありがとなー!サンキュー。」
ハルキこと椎名陽輝(しいなはるき)は、私の幼なじみで家が隣。教室でも席が隣だから、こうやって何かを貸したりすることは珍しいことではない。
♪キーンコーンカーンコーン
コーンキーンカーンコーン
チャイムが鳴ってみんなが席に慌てて座っているのもいつもの光景。私は板書をノートに綺麗に分かりやすくまとめるのが好きで、特に数学の時間は忙しい。
なんだかんだで授業を終えて、次の時間は美術だ。
「ゆな〜。一緒に美術室行こ〜!」
「うん♪」
「…。ゆなって美術の時はほんとに嬉しそうだよね〜!」
「そ、そうかなぁ〜?霧島くんと席が背中合わせだからかな?」
「わっ、でた!ゆなの乙女モード。」
「そんなんじゃないよ!ゆめだってそういう時しょっちゅうあるじゃん♪」
「うっ、ゆなってば〜!私が海くんを好きって知った時は、ゆなの方が乙女モードだったじゃん?」
「もうあの時の話はいいってば!」
こんな感じで、私とゆめは教室移動を共にしている。
ゆめの好きな海くんー渡瀬海(わたせうみ)くんは、霧島くんの親友でクラスでも人気者。しかもとってもイケメンだから、ファンクラブまであるらしい。
そんなこんなでいつもどうりの毎日が過ぎていく。と思っていた。この時の私はその1ヶ月後とんでもない毎日になるなんて、想像すらしてなかったんだ……。