あなたが私を見つける日まで
ある日を境に、私がいじめの標的になった。


後から知った事だけれど、元々いじめられていた友達は、リーダー格の子に“凛をいじめること”を条件に出して自分へ降り掛かっていた悪夢を終わらせたらしい。


友達がいじめられていた時は私だけは彼女の見方であり続けたのに、沢山一緒に泣いて相談に乗っていたのに、私がいじめられた時は目に映る人全員が敵だった。


最初に私を無視したのは大切だったその友達で、あの時の衝撃と悲しみは今でも忘れる事が出来ない。


辛い事も悲しい事も一緒に乗り越えてきた友達に裏切られて、他のクラスメイトからも辛辣な扱いを受けて、最早学校には私の居場所なんて存在しなかった。



私が完全な不登校になったのは、3年になってまもなくの事だった。



友達と呼べる人が誰一人居ない中、高校でやり直せる事を信じて家で猛勉強をして。


無事にこの高校に入学出来たは良いものの、調子が良かったのは最初の方だけ。


教室に居るとどうしてもあの頃の出来事がフラッシュバックしてしまって、すぐに動悸と吐き気が止まらなくなった。


中学の事は水に流して上手くやれると思っていたのに、現実はそんなに甘くなかったんだ。



五月病も相まって、ゴールデンウィーク後には教室に足を踏み入れる事すら叶わなくなっていた。
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