厄介なイケメン、拾ってしまいました。
 ぺたりと背中に貼り付いた蓮くん。
 お腹に腕でシートベルトをされて、動けない私。
 浴槽が、狭すぎるのが問題だ。

「ねえ、」
「なぁに?」
「背中に、硬いの当たってる」
「仕方ないでしょ……」

 蓮くんはそう言って、私のうなじをペロリと舐めた。

「お風呂出たら、もっかい、しよ?」

 どうやら、私のペットはお盛んらしい。

「えー」

 と返せば、浴槽からさっと私を連れ出す蓮くん。
 そのままバサッとバスタオルを被らされ、そのまま私を包んで持ち上げた。

「躾けがなってないペットなので、ご主人さまの言うことは聞けません」

 そう言いながら、私をベッドの上に降ろす蓮くん。

 躾けは十分だ、だって私も――
 なんて、言えるわけもなく。

「悪いペットだ」

 と、軽く覆い被さった蓮くんの胸元を押し返した。
 けれど、彼は背を丸くしてそれを避け、そのまま私に口づける。
 それに、私が抗えるわけもなく。

「あー、やっぱり、俺ってご主人さまのこと、よく分かってるかも」

 なんて言いながら、私の中に早急にその熱を差し込む。

「ああ……っ!」

 いきなり奥まで入ってきて、お腹がキュンとなる。
 慌てて彼の首に手を回すも、蓮くんはそのまま身体中に舌を這わせていく。

「ヤバい。とまんない」

 私だって、止まらない。
 求め続けちゃう、彼の熱を。

 もっと、してよ。
 もっと、ちょーだいよ。

 そのまま、私は何度も彼と身体を重ねた。
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