*結ばれない手* ―夏―
[42]逆転と反転
モモ達四人は隼人・杏奈・高岡に別れを告げ、凪徒の運転で本社ビルから程近い寺院を訪れた。
途中立ち寄った花屋で手に入れた供花と、深く長い心からのお礼の祈りを捧げる。
モモが顔を上げた時には、まだ凪徒の横顔は目を閉じていた。
きっと沢山報告することがあるのだろうな、とモモは静かに立ち上がり数歩下がって、ジリジリと音を立てそうな陽差しの中の屈んだ広い背を見守った。
桜邸に荷物を取りに戻り、そこからは暮の運転でサーカスへの帰路に着いたが、余り会話は弾むことなく夕方には駐車場に辿り着いた。
団長に報告するべく立ち去る凪徒に、モモは用が済んだら会議用プレハブに来てほしいと一言伝え、四人はどことなく気まずい雰囲気のまま解散となった。
☆ ☆ ☆
途中立ち寄った花屋で手に入れた供花と、深く長い心からのお礼の祈りを捧げる。
モモが顔を上げた時には、まだ凪徒の横顔は目を閉じていた。
きっと沢山報告することがあるのだろうな、とモモは静かに立ち上がり数歩下がって、ジリジリと音を立てそうな陽差しの中の屈んだ広い背を見守った。
桜邸に荷物を取りに戻り、そこからは暮の運転でサーカスへの帰路に着いたが、余り会話は弾むことなく夕方には駐車場に辿り着いた。
団長に報告するべく立ち去る凪徒に、モモは用が済んだら会議用プレハブに来てほしいと一言伝え、四人はどことなく気まずい雰囲気のまま解散となった。
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