お前を奪い返す〜俺様御曹司の独占欲が燃え上がる
「はい」

可愛らしいまりかの返事が聞こえた。

「具合はどうだ」

「はい、今日から点滴ではなくて、お粥になったんです」

「そうか、よかったな、リカもやぶ医者じゃなかったな」

「あのう、ずっと気になってたんですけど、神野さんとリカ先生って恋人同士ですか」

「ちげえよ」

「でも、名前で呼び合ってるから、てっきり恋人同士かと」

「リカとは高校時代の同級生で、俺はあいつを女として見たことなかったな」

「でもリカ先生は神野さんを男性として見ているかもしれないじゃないですか」

「リカには男いるぜ」

「そうなんですか」

「よかった、神野さんを好きって言われたら勝ち目ないもん」

また、心の声が表に出てる。

本当に不思議な女だな、この俺がこいつのために毎日時間を費やすなんて。

いや、自分の気持ちの安定のためかもしれない。

俺は今まで自分からアタックしたことはない。

自分が好きかどうかなんて感じたことがなかった。

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