お前を奪い返す〜俺様御曹司の独占欲が燃え上がる
このまま、一人でもいいかと思っているほどだ。

何も困らない、こう見えて料理は得意だ、洗濯はクリーニングに出せばいい。

下着はコインランドリーで済ます。

一日中会話がなくても十分に生きていける。

ましてや、仕事に追われてそれどころではない。

見かねて、健斗が口を挟む。

「兄貴、俺仕事手伝ってやろうか」

どうしてこいつはいつも上から目線なんだ。

「副社長の地位を与えてくれたら、手伝ってあげてもいいよ」

猫の手も借りたいほどの忙しさだった俺は、健斗にあまり期待せずに仕事を手伝ってもらうことにした。

思った以上に仕事が出来ることに驚いた。

「俺さあ、なんでも出来ちゃうから」

いつかこいつの鼻をへし折ってやりたいと常々思っていた。

そんなある日、健斗は秘書を雇いたいと言い出した。

「兄貴、頼むよ、俺に秘書つけてくれ」

「はあ?バカも休み休み言え」
「なんでだよ、仕事の効率上がるぜ、それに美人秘書なら、テンションも上がるからな」

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