お前を奪い返す〜俺様御曹司の独占欲が燃え上がる

「私は彼の言いなりで、逆らうことが出来ず、毎晩身体を求められました、じっと耐え忍んでいつかは逃げ出したいとチャンスを伺っていたんです」

俺は拳に力を入れて、絶対に奴をぶん殴らないと気持ちがおさまらなかった。

「そんな時、懸賞でアメリカ旅行が当たり、私は逃げ出すチャンスと思い、渡米したんです、その時神野さんと巡り合って、助けて頂き運命を感じました」

「おい、勝手に運命を感じるな」

「私は神野さんに彼から逃げ出す勇気をもらったんです」

「ちょっと待てよ、そうすると三年間奴から逃げ回っていたのか」

まりかは頷いた。

「お願いします、彼に私を引き渡さないでください」

ずっと話を聞いていたリカが口を開いた。

「今、隼斗が美咲さんの身元引受人なんだから、隼斗が拒否すればあの人は美咲さんを無理矢理連れてはいけないはずよ」

「まりか、親父さんの借金ってどれくらいあるんだ」

「はっきりわからないですけど、億単位だと聞いています」

「借用書とかあるんだろうな」

「多分」