お前を奪い返す〜俺様御曹司の独占欲が燃え上がる
最後に自分の方に振り向かせて、タオルで顔を拭いてくれた。

その時、神野さんの顔が接近して、じっと見つめあった。

心臓がドクドク音を立てて加速していく。

ドク、ドク、神野さんの唇が近づいてくる。

嘘、どうしよう。

その瞬間私の唇と神野さんの唇は重なった。

えっ、私、神野さんとキスしてるの?

どうしていいかわからなくて、でもすぐに唇は離れた。

「ごめん、可愛くて我慢出来なかった」

私は目をパチクリして固まっていた。

「はい、乾いた」

「あ、ありがとうございます」

なんで、リカ先生がいるのに私にキスしたの?

リカ先生を思いながら、私はリカ先生の代わり?

私は神野さんの気持ちが全くわからなかった。


「明日、仕事休みだから、スエット買いに行くか」

「はい」

私は思い切って聞いてみた。

「あのう、このスエットもしかしてリカ先生のですか」

「えっ、リカ?」

「はい」

「ああ、そうだ、ここに泊まりに来た時、忘れて行ったんだ」

「ああ、そうなんですね」

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