お前を奪い返す〜俺様御曹司の独占欲が燃え上がる
神野さんの側から離れたくないと……

ずっと彼の側にいたいと思っている。

「まりか、あとは必要なものはないか」

「あ、はい、大丈夫です」

神野さんと手を繋ぎたい。

私がモゾモゾしていると、神野さんは「どうした?」と聞いてくれた。

よし、思い切って、勇気を出して「神野さんと手を繋ぎたいです」言っちゃった。

恥ずかしくて、俯いた。

すると神野さんは私の手を取って繋いでくれた。

「あのう、いいんですか」

「全然大丈夫、はっきり言ってもらった方がいいな」

「はい」

夢みたい、嬉しい。

夕飯は外で済ました。

そして、同じ場所に帰る、なんか夫婦みたい、うふふ。

でも、神野さんの愛している人はリカ先生なんだよね。

私はこうして側にいられれば幸せ。

いつまでいられるんだろう。

そんなことを思うと、急に悲しくなっちゃう。

涙が溢れてきちゃう。

「まりか、どうかしたのか」

神野さんが声をかけてきた。

私は慌てて涙を拭った。

神野さんは気づいて、私を振り向かせる。
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