お前を奪い返す〜俺様御曹司の独占欲が燃え上がる
「それが大ありなんだな、まりかは僕の妻になったんでね」

こいつ、なに言ってるんだ。

「僕とまりかの婚姻届がめでたく受理されたんで、まりかを迎えに行こうと思っている」

「はあ？　バカも休み休みいえ、まりかが婚姻届にサインするわけないだろう」

「三年前に僕ち一緒に暮らしていた時、サインしたんだよ、すっかり提出するのを忘れていてね、たった今受理されたよ」

「三年前だと、そんなの向こうだろう」

「記入日が昨日だからなんの問題もないよ」

「記入日は三年前だろう」

「役所が受理したんだ、お幸せにって言ってくれたよ、戸籍上はまりかは僕の妻だ、返してもらうよ」

そう言って、スマホは切れた。

すぐにまりかに連絡するも、すでに繋がらなかった。

俺は慌てて、マンションに向かった。
まりかは連れ去られたあとだった。

私は確かに三年前、サインをした。

借金の返済の目処が立たず、東洋さんに抵抗する気力も無くしていた。

毎晩、身体の関係を求められて、人生を諦めていた。

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