お前を奪い返す〜俺様御曹司の独占欲が燃え上がる
「まりか、僕と結婚すれば、借金返済はしなくて済むんだよ、僕の言うとおりにすれば、なんの問題もない」

私は黙って婚姻届にサインをした。

すっかり忘れていた。

まさか、このタイミングで提出するなんて、なんて卑怯なの。

でも、もうどうしようもない。

私は黙って東洋さんの妻になる決心をした。

ある夜、東洋さんに無理矢理身体の関係を迫られた。

このまま、私が我慢すればいいことだ。

そして、東洋さんの唇が私の首筋に押し当てられた。

「まりか、これから、僕と人生を歩んでいくんだよ、神野隼斗のことは忘れるんだ、君は僕の妻だ、その自覚を持ってほしい、もし、彼とのことを考えているのなら、僕は彼を訴えることが出来る、彼に迷惑がかかるんだ、わかるね」

なにも言えなかった。

東洋さんの手は私の身体の隅々まで触れて感触を楽しんでいた。

神野さん、助けて、お願い。
服の上から触れていた手がファスナーにかかったその時、東洋さんのマンションのインターホンが鳴った。

「こんな時間に誰だ」

< 61 / 70 >

この作品をシェア

pagetop