お前を奪い返す〜俺様御曹司の独占欲が燃え上がる
まりかがどんな状況でも、結婚しようと決めていた。

俺は婚姻届にサインをして、まりかの病室に向かった。

「まりか、俺と結婚してくれ」

まりかはびっくりした表情を見せた。

「そんなにびっくりすることか」

「だって、私は入院しているんですよ、この先どうなるかわからないのに、結婚だなんて……」

「だからこそ結婚するんだよ、二人で乗り越えて行こう」

「隼斗さん」

まりかは目にいっぱいの涙をためて頷いた。

「嬉しい、嘘みたい、隼斗さんと結婚出来るなんて」

「よし、これにサインしてくれ」

「はい」

「明日、役所に提出してくる、俺とまりかは夫婦だ」

俺はまりかの手を握った。

実はまりかは自分の病気を知らない。

流石に東洋仁もまりかには話していなかったようだ。

そんな矢先、看護師のおしゃべりで、まりかは自分の病気を知ることになった。

俺が病室に行くと、まりかには笑顔がなかった。

「まりか、どうしたんだ」

「隼斗さん、私はガンなんですか」

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