お前を奪い返す〜俺様御曹司の独占欲が燃え上がる
俺は 急なまりかの言葉に我を失った。

「看護師さんが話しているのを聞いちゃったんです」

「そんなのまりかのことじゃないかもしれないだろう」

「結婚を急いだのも、私の命があと僅かだからなんですよね」

「そんなことはない」

「隼斗さんの気持ちがわかりません、一緒に生きていけないのになんで」

まりかは取り乱し、布団を被って泣いた。

俺はなにも言えなかった。

リカに事の事情を話しておいた方がいいと思い、医局を訪れた。

「どうしたの、隼斗、顔色悪いわよ」

「まりかに病気のこと知られた」

「なんで?」

「看護士のおしゃべりを聞いたらしい」

「でも、まりかさんの癌は全て取り除いたと聞いてるわ」

「そう言うことじゃないんだ、癌イコール死と患者は思うんだよ」

リカは「説明してくる」とまりかの元に向かった。

「まりかさん、あなたの体の中の癌は全て取り除いたと聞いてるわ、今回の入院は体力回復のためよ」

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