お前を奪い返す〜俺様御曹司の独占欲が燃え上がる
「まだ、退院出来ないだろう、よく考えろ」

「ごめんなさい」

「分かったら大人しくしてろ」

「はい」

「ちょっと、隼斗、なんでそんなに上から目線なの」

リカが俺に食ってかかった。

「美咲さん、隼斗とどう言う関係なの、言いたい放題言わせちゃダメよ」

「リカ、お前は黙ってろ」

リカ、隼斗ってこの二人こそ、どう言う関係なの?

「俺はもう帰る、ちゃんと体力回復しろ、いいな」

「あのう」

「なんだ」

「明日、病院に用事ありますか」

「病院?別にねえよ」

彼女は表情が暗くなり俯いた。

「ああ、そういえば書類提出するのにくるな」

「本当ですか」

彼女の表情がパッと輝いた。

「なんかやってほしいことでもあるのか」

「私に会いにきてください」

「はあ?」

「そうしたら、ちゃんと体力回復に専念します」

「分かった、明日病室によればいいんだな」

「はい」

彼女は目をキラキラさせて俺をじっと見つめていた。

病室を出て帰ろうとした俺に、リカは声をかけた。

< 8 / 70 >

この作品をシェア

pagetop