素敵な天使のいる夜にー4th storyー
ーSide 沙奈ー
あれから、どれくらい眠ったのだろうか。
あんなに辛かったはずの身体は、嘘のように楽になっていた。
外はまだ真っ暗で、私の隣には大翔先生が眠っていた。
「沙奈…。やっと起きたのか。」
「やっと…?」
「…身体は、だいぶ楽になった?」
「うん…。」
「沙奈。紫苑と翔太が沙奈が目が覚めたら連絡してほしいって言ってたよ。」
「連絡…?」
大翔先生に促されるように携帯を渡され、紫苑と翔太に連絡をしようと携帯を開いた。
えっ…?
「沙奈。1週間、熱で意識が朦朧としていたんだよ。
やっと、抗生物質の点滴が効いてきたんだな。」
そっか…。
大翔先生と話した後、私はいつもの病室に運ばれたんだ。
いつもと違う景色と、大翔先生言葉でやっと今置かれている自分の状況を理解した。
周りを見渡した後で、再び大翔先生と視線を合わせると、まっすぐに見つめられた大翔先生の瞳は潤んでいた。
きっと、この1週間意識が戻らない私のことを心配してずっとそばにいてくれたんだろう。
「ごめんね…大翔先生。たくさん心配かけたよね…」
「いいんだよ、沙奈。
沙奈は昔からよく眠る子だって2人から聞いていたから…
それでもやっぱり。こうやって沙奈とまた話ができて嬉しいよ。」
申し訳ない私の気持ちを汲み取った、大翔先生の優しい気遣いと言葉。
そんな大翔先生の優しい心遣いに胸が苦しくなった。
それと同時に、1週間休み続けてしまった大学のことが頭に浮かんだ。
「…大翔先生、私…」
「大学のことだよな…」
大翔先生はそう言うと、難しい表情をしていた。
「沙奈。そのことで少し話があるんだ…」
「話…?」
「沙奈。沙奈が意識を無くしていた期間の講義は4限が終わった後に行われるみたいなんだ。
ただ、今の沙奈の状態を見ているとあまり無理はさせたくない…
これは提案なんだけど、これからしばらくの間は俺が沙奈の送迎をしてもいいかな…?」
「だけど…。大翔先生も忙しいでしょ?
それを毎日って…。大翔先生に負担かけちゃう。」
「俺がそうしたいんだ…。
沙奈。沙奈が本気で医者になりたいこと。それまでに必死に沙奈が頑張って努力をしてきたことは高校生だったあの頃から知っているから…
俺も、紫苑や翔太も沙奈のその頑張りを無駄になんかさせたくない。
だからさ、沙奈。今は何も心配せずまずは単位取得のことだけを考えて、あとは身の回りのことは全て俺や紫苑達に任せてほしい。」
大翔先生は、優しい表情でそう話してくれた。
「ありがとう、大翔先生。」
頑張ってる私のことを支えてくれている人達がいる。
ずっと変わらない大翔先生の優しさにたくさん救われてきた。
それに絶対、自分のことを裏切りたくないから…
あれから、どれくらい眠ったのだろうか。
あんなに辛かったはずの身体は、嘘のように楽になっていた。
外はまだ真っ暗で、私の隣には大翔先生が眠っていた。
「沙奈…。やっと起きたのか。」
「やっと…?」
「…身体は、だいぶ楽になった?」
「うん…。」
「沙奈。紫苑と翔太が沙奈が目が覚めたら連絡してほしいって言ってたよ。」
「連絡…?」
大翔先生に促されるように携帯を渡され、紫苑と翔太に連絡をしようと携帯を開いた。
えっ…?
「沙奈。1週間、熱で意識が朦朧としていたんだよ。
やっと、抗生物質の点滴が効いてきたんだな。」
そっか…。
大翔先生と話した後、私はいつもの病室に運ばれたんだ。
いつもと違う景色と、大翔先生言葉でやっと今置かれている自分の状況を理解した。
周りを見渡した後で、再び大翔先生と視線を合わせると、まっすぐに見つめられた大翔先生の瞳は潤んでいた。
きっと、この1週間意識が戻らない私のことを心配してずっとそばにいてくれたんだろう。
「ごめんね…大翔先生。たくさん心配かけたよね…」
「いいんだよ、沙奈。
沙奈は昔からよく眠る子だって2人から聞いていたから…
それでもやっぱり。こうやって沙奈とまた話ができて嬉しいよ。」
申し訳ない私の気持ちを汲み取った、大翔先生の優しい気遣いと言葉。
そんな大翔先生の優しい心遣いに胸が苦しくなった。
それと同時に、1週間休み続けてしまった大学のことが頭に浮かんだ。
「…大翔先生、私…」
「大学のことだよな…」
大翔先生はそう言うと、難しい表情をしていた。
「沙奈。そのことで少し話があるんだ…」
「話…?」
「沙奈。沙奈が意識を無くしていた期間の講義は4限が終わった後に行われるみたいなんだ。
ただ、今の沙奈の状態を見ているとあまり無理はさせたくない…
これは提案なんだけど、これからしばらくの間は俺が沙奈の送迎をしてもいいかな…?」
「だけど…。大翔先生も忙しいでしょ?
それを毎日って…。大翔先生に負担かけちゃう。」
「俺がそうしたいんだ…。
沙奈。沙奈が本気で医者になりたいこと。それまでに必死に沙奈が頑張って努力をしてきたことは高校生だったあの頃から知っているから…
俺も、紫苑や翔太も沙奈のその頑張りを無駄になんかさせたくない。
だからさ、沙奈。今は何も心配せずまずは単位取得のことだけを考えて、あとは身の回りのことは全て俺や紫苑達に任せてほしい。」
大翔先生は、優しい表情でそう話してくれた。
「ありがとう、大翔先生。」
頑張ってる私のことを支えてくれている人達がいる。
ずっと変わらない大翔先生の優しさにたくさん救われてきた。
それに絶対、自分のことを裏切りたくないから…