素敵な天使のいる夜にー4th storyー


大翔先生はそこまで話すと、悲しげに優しく微笑む。


小さく息を吐き、何度も自分の呼吸を確かめる。


大翔先生の言葉に、心臓がいつもより早く強く鼓動していた。


胸に手を添えて、自分の気持ちに正直になる。


「大丈夫…。私はもう1人じゃない。

私には大翔先生がいる。

私以上に私のことを信じてくれている大翔先生がいる。

だから大丈夫だよ。」


大翔先生と出会ってから、たくさんの思いを受け止めてもらった。


いつだって私の気持ちに寄り添ってくれている。


出会った頃から変わらないその優しさと温かさにたくさん救われているから。


「ありがとう。沙奈。」


大翔先生と朝食を摂った後、身支度を整えてから大翔先生の車で一緒に病院へ向かった。
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