素敵な天使のいる夜にー4th storyー
ーSide 沙奈ー
「沙奈、おはよう。」
「音羽。おはよう。」
「沙奈、体調は大丈夫?」
「うん。大丈夫だよ。音羽、いつもありがとう。」
大学に入ってから、環境が代わり慣れない講義や実習に慣れるのが大変だった。
想像以上の教科書の量に、体力勝負な実習。
単位を取るために自分で時間割を考えたりしなくてはいけなかった。
正直、1日を終えることに精一杯で1日の講義が終わると帰る気力が残っていない…
体力がないのか、自分に甘いだけなのか…
それでも、分からないところはその場で解決しようと心がけていた。
「沙奈!大丈夫?」
講義が終わって、帰る準備をしている時喘息の発作が起きてその場に倒れ込んでしまった。
朝はなんともなかったのに…
吸入器を当てているけど、早く治まってほしいと焦っているせいか中々発作が収まる気配がなかった。
こんなに苦しいのは久しぶりだった…
あまりの苦しさに、意識を保っているのが精一杯だった。
「沙奈ちゃん!大丈夫か!」
4時限目の講義をしてくれていた先生が私の異変を感じて背中に手を当てていた。
だけど、この匂い…
父親と同じ匂いがする…
「この子、喘息と洞不全症候群があってペースメーカーが入ってます。」
あまりの苦しさに会話ができない私の代わりに音羽が先生に私の事を伝えてくれた。
「…知ってる。」
「えっ?」
「七瀬沙奈ちゃんだろ。とりあえず医務室に運ぶ。
沙奈ちゃん、あと少しだから頑張って…」
この人は…私のことを知ってる…?
顔も見た事もなければ、今日初めて会った人。
だけど…この匂いとこの人のもつ雰囲気が父親に似ている気がした…。
私の感じていたこの人の違和感が確信に変わり、その先生の一言に完全に冷静さを失い意識を手放していた。
「沙奈、おはよう。」
「音羽。おはよう。」
「沙奈、体調は大丈夫?」
「うん。大丈夫だよ。音羽、いつもありがとう。」
大学に入ってから、環境が代わり慣れない講義や実習に慣れるのが大変だった。
想像以上の教科書の量に、体力勝負な実習。
単位を取るために自分で時間割を考えたりしなくてはいけなかった。
正直、1日を終えることに精一杯で1日の講義が終わると帰る気力が残っていない…
体力がないのか、自分に甘いだけなのか…
それでも、分からないところはその場で解決しようと心がけていた。
「沙奈!大丈夫?」
講義が終わって、帰る準備をしている時喘息の発作が起きてその場に倒れ込んでしまった。
朝はなんともなかったのに…
吸入器を当てているけど、早く治まってほしいと焦っているせいか中々発作が収まる気配がなかった。
こんなに苦しいのは久しぶりだった…
あまりの苦しさに、意識を保っているのが精一杯だった。
「沙奈ちゃん!大丈夫か!」
4時限目の講義をしてくれていた先生が私の異変を感じて背中に手を当てていた。
だけど、この匂い…
父親と同じ匂いがする…
「この子、喘息と洞不全症候群があってペースメーカーが入ってます。」
あまりの苦しさに会話ができない私の代わりに音羽が先生に私の事を伝えてくれた。
「…知ってる。」
「えっ?」
「七瀬沙奈ちゃんだろ。とりあえず医務室に運ぶ。
沙奈ちゃん、あと少しだから頑張って…」
この人は…私のことを知ってる…?
顔も見た事もなければ、今日初めて会った人。
だけど…この匂いとこの人のもつ雰囲気が父親に似ている気がした…。
私の感じていたこの人の違和感が確信に変わり、その先生の一言に完全に冷静さを失い意識を手放していた。