新・Sなお前とヤケクソな俺
謹慎期間最終日、1日かけて先輩は俺を調教した
いつかしたキスが序の口だとか言っていたのを思い出し、俺は身を持ってその意味をよく知った
他人から見ればこの1日は甘々のイチャイチャだろうけど、絶賛腰痛中の俺からすれば感情が迷子になり過ぎて気が狂いそうだった
朔夜からの愛が凄くて……
「明日いっしょに登校しようね」
『……うん。だから今夜はゆっくり寝かせて』
「俺も色々やり過ぎちゃってごめんね。でも憂とこうなれて本当に嬉しくて」
『先輩……』
今のはわざと言った
照れ臭そうにする朔夜を見てちょっと可愛いなって思ったから
「……明日学校休もっか」
『ダメ!!!』
次の日朔夜と朝一緒に登校した
「んーっ久しぶり過ぎて教室どこだっけ?」
『それは言い過ぎだって』
「だよねー俺も思う」
靴を履き替えて時間ギリギリまで朔夜と廊下で話してた
謹慎解除の朔夜が学校に来てて驚いたのか、かなりの生徒にジロジロ見られたけど朔夜は気にするなって……
いや、かなり気になる
『……じゃあそろそろ教室に行くよ』
「また昼休みね」
『うん……っ』
朔夜の顔が近付いて来たのを瞬時に阻止した
「……ダメ?」
『ぜっったいにダメ!!本気で怒る!マジで怒る!学校では絶対にやめて』
「恥ずかしがり屋さんなんだから」
『そう言う問題じゃない』
「ふふ、じゃあ後でね」
そう言って朔夜は俺の頭を軽く撫で、自分の教室の方へ向かって言った
そして俺も自分の教室へ……
「くぅおらあああ!朝から見せつけやがってぇええ」
『ぐぇっ』
教室の中に入った瞬間颯太に胸倉を掴み上げられた
「羨ましいぞこの野郎ぅぅ!」
『落ち着け!落ち着くんだ颯太!』
「久しぶりに見たけど朔夜先輩は本当に格好良すぎる!超美形!何あれ!?
そして隣に並ぶと憂が本っ当にちんちくりん過ぎる!!足短っ!」
『う、うるせー!!気にしてんだから言うなっ』
「……ん?また何だその痣は」
俺の首筋についてる痣を見てパッと手を離した
「まさかお前、遂に朔夜先輩とヤッ……」
『あー……あははは』
「笑って誤魔化すって事は間違いねーじゃねぇか!!」
『あー、うん』
「マジで?」
『うん』
「マジ?」
『んー……うん』
「マジかーーーッッ!!!!!」
再び颯太のマジマジが始まった
や、そんだけ騒がれると恥ずかしいから本当やめて
「取り敢えずボタンは上まで閉めとけ、目立つ」
『え、マジで?』
「マジ」
マジマジマジマジ……
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