新・Sなお前とヤケクソな俺
「……じゃあざっと説明はこれで終わりです。簡単なお仕事なので直ぐに慣れます。頑張って下さい」
委員会に出てみたらまさか5分で説明が終わった
集まっている図書委員の人達は皆んな根暗で見るからに真面目そうな人ばかりだ
きっとこの人達は俺と違って自分からやりたいとか言ったんだろうなきっと
図書委員の仕事内容……
貸出と返却、日誌の書き方、返って来た本を元の場所に戻す簡単な作業
や、簡単過ぎてびっくりする
「先月の貸出は私が借りた2冊だけでした。ははっ今月はもう少し増えてくれるよう頑張りましょう」
『2冊?』
つい声に出てしまった
不良が多いこの学校……本を借りる奴は誰もいない
だから実際の仕事内容は適当に書く日誌のみ
だけど花の金曜日なのに18時まで1人で図書室に居なければならない
こりゃ立候補以外誰もやりたがらない訳だ……
この学校の図書委員は孤独との戦いだった
夕方の図書室、誰も来ない図書室……
ってかそれって俺からしたらかなりいいじゃんか!
あはっゲーム機持ってこよっと
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