新・Sなお前とヤケクソな俺
次の日ぼーっとした頭のまま登校した
いつもぼーっとしてるけどなんだか微熱が続いているような感じだ
教室に入ると皆んな自由奔放にしてて何ら変わりのない光景
だけど、いつも埋まってた場所は今日は空席……
朝のHRで担任が空席の理由を長々と話してた
その話を真剣に聞いてたのは俺だけだったのかも知れない
林崎が学校を辞めた
あの日、駆け付けた担任に自分で自作した退学届を叩きつけたらしい
大怪我を負いながらもそんな事をして来るなんて担任もさぞびっくりしただろうな
何せ見るからに真面目キャラだったし……
そして俺を殴った奴は何事もなかったかのように教室に居る
よくよく考えてみたらあいつも被害者だったんだなーって思う……
だけど殴られた恨みは忘れんぞ
めっちゃ痛かったんだからな
昼休みになってから、俺は颯太にあの日の事を話した
「マジか……あいつが犯人だったのか。しかも異常性癖って……」
『うん、見てこの噛み跡』
「マジだ。暗い奴だなとは思ってたけどまさかそんな趣味があるとは」
『うん』
背中の傷の事は何となく言わなかった。噛み跡より酷いから
「お前大丈夫か?」
『うん、先輩が助けてくれたから何とか』
「……その先輩は今日はまだ来てないな」
『うん。先輩今謹慎中だから』
「謹慎中?何で?」
『……実は』
「顔面骨折……やば」
『だから先輩が謹慎なのは俺のせいなんだ』
「お前やっぱり本気で愛されてるな」
『愛……颯太、その事なんだけど……俺先輩と……』
付き合った事を言うと、颯太が大爆発した
そして勢い良く俺の手を握り盛大な握手
「おめでとう!!お前マジかよ!!マジか!?」
『うん』
「マジでか!!えー!マジ!?マジで先輩と!?マジかー!やば!!やっぱりな!絶対お前の事好きだって言っただろー?えーマジ羨ましい!!」
マジマジうるさいな
「それで告白されてそのまま先輩んちお泊まり?マジかー!」
『声が大きい!』
「んんっ!……で、他には?」
『他?他って何?』
「そりゃー付き合ってお泊りって言ったらあれだろ?」
『……何?あ、そうそう。それで颯太に聞きたい事あってさ。男同士で付き合うって一体何をどうすればいいの?』
「んなもん先輩にリードしてもらえよ」
『リード?え、何の話をしてんの?リード?デート?』
「お前本当何も知らないんだな」
『う、うん』
「エッチだよえっち!」
『えっ!?』
「付き合ってお泊まりって言ったらそれしかねーだろ!」
『何言ってんだよ!……男同士でも出来るもんなの?』
「出来る」
『颯太は……経験あるの?』
「実は去年他校の1つ上の先輩と……」
『マジ?』
「うん、マジ」
『マジかー……』
男同士でもそんな事が出来るのか……
ってか俺そういうのした事ないから未知過ぎるんだけど。付き合うとかも先輩が初めてだし……
そりゃAVとかでは見た事あるけどそれは男と女の場合の物であって……
「まだなんだったら軽く勉強しといた方がいいかもな。先輩激しそうだし」
『はげ!?』
「よし、俺がいいサイトを教えてやろう」
そして授業中、トイレに行くって言って教室を抜け出しこっそりと個室の中でそのサイトを見てみた
そしてサイトに載っていた動画を見た俺は石化した
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