幼馴染が××すぎる。
「キヤ…?」






片手にスーパーの袋をガサ、とぶら下げたキヤが、

陽介先輩との間に割り込むように私の前に立った。






「…君は?」


一瞬動揺した先輩もキヤを見返して、落ち着いた声音を放つ。


キヤの背中は、何も言わない。





…な

なんじゃこりゃ…?





なぜか一触即発の空気に、私は慌てて口を挟む。



「あ…お、幼馴染です!キヤ、こちらはバレー部の先輩の…」



「姫」









キヤの声に

電流が全身にビリッと走った。






「…腹減った。」





踵を返したキヤの力強い手が、家の方へと私を引っ張る。


「え…?あ、」


キヤのあまりの力強さに抗えなくて、引きずられるように引っ張られていく。


立ち尽くす先輩がどんどん遠くなっていって、

慌てて「あ、お、お疲れ様です…!」と叫んだところで、私たちは角を曲がった。



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