幼馴染が××すぎる。
そして、いつも通りの練習が始まる。

いつも通りのコーチの挨拶があって、

いつも通りの準備体操をして、

いつも通りのウォーミングアップをして、

いつも通り、スパイクを決める。


明らかに調子が悪い美鈴を横目に、私は過去一調子の良いスパイクを決める。


集中、集中。


なるべく美鈴を視界に入れないようにしながら


私は打って、打って、打った。






その日の練習は終わるのがいつもより早く感じて

ソワソワする美鈴を見ないふりして、私は足速に体育館を去った。



グラウンドではサッカー部もちょうど練習を終えようとしてるところで

キヤが部員となにかバカ話してるのか、大きく口を開けて笑ってるのが見えた。




…キヤのアホ。バカ。アホ。




また泣きそうになるのをグッと堪えて、私は駅までの道を急いだ。



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