幼馴染が××すぎる。
『言うのが遅ぇんだよ』

テレビの中のツンデレのヒーローが言って、両想いになった2人が力強くハグをする。



「…え…と、?」



私はなんて返して良いかわからなくて、言葉に詰まる。



「ほんとにわかんねぇの?」



キヤが念押しで聞く。



「わ、かんないよ…」



「…」



キヤはため息をついて立ち上がった。



「なぁ。俺らが付き合うのは、ありえないんだよな?」



キヤが喋りながらこっちに歩いてきて、すぐ隣に座った。



「…え」



ち、近いんだけど



「俺らは幼馴染で、なにもやましいことはないんだよな?」



キヤがまっすぐ嘘のない目で私を見据える。

…なんかまた怒ってる?




『幼馴染の翔と恋人になるなんて…なんか照れくさいな。』

『…今からもっと照れくさいことするけど、大丈夫?』




…こらテレビ、ちょっと黙って。





「じゃあさ」





テレビの中の2人が、ロマンチックなキスをした。





「…俺たちもしてみる?」


「は?何を?」


「………キス。」
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