オトメの魔法
ーじゃあそれ! 私も手伝うわ! それならいいでしょう?

そう話した女の子を,きこりは鼻で笑います。

『キミ,きこりが何か知ってるの? キミじゃ無理。絶対にね。それに家族ならもう間に合ってる』

首をかしげる女の子に脇目も降らず,きこりはキョロキョロとして,大きな声を出しました。

『おーい! シカ! どこ行ったの!』

呼ばれてひょこりと顔を出した『シカ』。

ーちょっと! シカをシカって呼んでるの? 可哀想じゃない! 家族なんでしょう?

『思い付かないんだから仕方ないでしょ』

女の子は考え込んで

ーそれ,私が付けてもいい?

『却下するかもしれないけどね』

なんでそうゆう言い方しか出来ないのかしら。

女の子は気合いを入れて,名前を考え始めます。
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