オトメの魔法
ーひのき。ひのきなんてどう? 私木には詳しくないけど,可愛いでしょ?

『まぁ,いいけど』

きこりは案外,気に入ってくれてみたいでした。

きこりが喜んでくれて,女の子は不思議と嬉しくなります。

ー私,料理も出来るのよ? だから少しだけ,置いてくれないかしら。

『へぇ? 材料ならある。作ってよ』

ーいいわ。

『ひのき! 帰るよ』

きこりは早速,家族をひのきと呼びました。

喜ぶ女の子を見て,少し照れ臭そうにします。

ーあっ待って! ひのきの食べるものなんて私,分からないわ

『いんだよ。その辺で勝手に食べてくるから』

ーいいの?

『いーの』
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