捨てられたひよっこ聖女の癒やしごはん~辺境の地で新しい家族と幸せライフを楽しみます!~
豚肉の塊を包丁で食べやすいサイズに薄切りし、包丁の背や麺棒で叩いて肉を柔らかくする。塩とこしょうを振って白ワインをかけて十分間置いておく。
「さて、待っている間にポークカツレツにとっても合うレモンソースを作りましょう」
温めておいた小鍋にバターを入れて溶けたら白ワインを加えてアルコールを飛ばす。レモン汁を加えて塩とこしょうで味を調えれば簡単にレモンソースができあがる。
十分寝かせておいた豚肉に小麦粉を振り、卵液をくぐらせて、最後にパン粉を付ける。
多めに油をいれたフライパンが温まったらそっとパン粉の付いた豚肉を置く。
ジュウジュウという音からパチパチと軽快な音に変わったところで引っくり返すのがポイントだ。
両面がこんがりとしたきつね色になるまで揚げ焼きしたら、ポークカツレツをお皿に盛り付けて、先程作っておいたレモンソースをかけ、ニンジンのグラッセを飾りつければ完成だ。
後は薄切りにしておいたタマネギと一口大にちぎっておいたレタスをボウルに入れ、オリーブオイルと塩で和えれば、副菜のサラダができる。
朝に焼いておいたパンを温め直してバスケットに乗せれば今夜の献立が出来上がった。
「わあ、とっても良い匂いがするわ」
美味しそうな匂いに連れられて厨房にやって来たのはメライアだ。
料理皿を覗き込むと感激した様子で声を上げた。
「嗚呼、今日も凄いご飯を作ったのね。とっても美味しそうだわ」
食べるのが楽しみだと言うメライアはほくほく顔で食堂に料理を運ぶのを手伝ってくれた。
小皿やコップ、カトラリーを並べていると夕食の時間になり、ヘイリーとケイルズもやって来る。